普段の食事を振り返る
日常練習による体づくりにとって大切なことは、普段の食事です。そこで、普段の食事を振り返ってみましょう。どのようにして、自分自身の食事を判断したら良いのでしょうか。
簡単な方法を一例挙げます。1回の食事、つまり朝食や昼食、夕食に、主食、主菜、副菜、汁がそろっているか確認しましょう。この形がそろうことで栄養のバランスを整えることができます。またこの形に果物、牛乳を加えることでさらに良い食事内容となります。これを食事の基本形と言います。
食事の基本形の役割
主食とは、ご飯、パン、めん類などのエネルギー源となる炭水化物主体の料理のことです。スポーツ活動において体を動かすためには欠かせないものとなります。
主菜とは、肉、魚、豆・豆製品、卵など、良質なたんぱく質源になる食品を主にしたおかずです。筋肉や血液をつくるもととなり、体そのものをつくることとなります。
副菜とは、緑黄色野菜(ほうれん草、ブロッコリー、人参など色の濃い野菜)、淡色野菜(大根、たまねぎ、きゅうり、レタスなど色の薄い野菜)、芋類、きのこ類、海藻類など、ビタミン・ミネラル源となるおかずです。体の調子を整え、主食や主菜をエネルギーや筋肉に変える役割があります。具だくさんの汁、特に野菜や海藻、きのこなどがたっぷり入った汁も、この役割があります。
牛乳は、骨をつくるためには欠かせないものです。運動中のけが予防に役立ちます。果物は、疲労回復と速やかなエネルギー補給に役立ちます。
以上の食事の基本形は、日常の体づくりのためにはとても大切な考え方です。この基本形を整えることで、栄養バランスを整えることができます。日々の食事を振り返り、この基本形ができているかどうか確認しましょう。
食事判定に必要な情報
食事の基本形を用いた食事判定は、あくまでも簡易な方法です。本当に自分にとって現在の食事が良いのかどうかを選手自身で判断することは、なかなか難しいでしょう。栄養の専門家である管理栄養士に相談しましょう。適切に判定するためには多くの情報が必要になります。情報を収集して現状を把握し、食生活を判定することを専門用語では「栄養アセスメント」と言います。多くの情報とは何でしょうか。
食事の情報以外に、選手の身長、体重、体脂肪率、血液性状、けがの有無、だるい、めまいがする、などの体の状態が挙げられます。そして、練習時間や練習内容といった日々の練習状況についてです。さらに、筋肉量を増やしたい、体脂肪率を減らしたい、といった体づくりの目標についてです。選手の様々な状況に応じて、これらの情報が必要だったり、必要ではなかったり、あるいはさらに必要な情報があったりと、把握すべき情報は状況に応じて変化します。
実は、みなさんの食事を適切に評価するためには、たくさんの情報が必要になるということと同時に、専門家の力が必要となるということです。
(亀井明子=女子栄養大非常勤講師、国立スポーツ科学センター研究員)