ワンポイント栄養学

第 6回 効果的な補食で瞬発力を高める(09年5月号掲載)

瞬発力はパワー系、スプリント系スポーツに必要な力で、強化するにはトレーニングを通じて筋肉量や筋力を増大させる場合がほとんどです。ただ、トレーニング効果を高めるためには、タンパク質を多く取ることよりも、トレーニング前後に補食を取ることが大切です。

この場合の補食とは、炭水化物とタンパク質の豊富な食事です。炭水化物とタンパク質の組み合わせは、果物とヨーグルト、パンと牛乳、サンドイッチと牛乳、おにぎりとチーズなどがあります。

トレーニング前の補食で気を付けたいのは、「必要だから」とトレーニング直前まで食べ続けないことと、満腹になるまで大量に取り過ぎないことです。食べ物の消化には時間がかかります。直前まで食べていれば、体は消化を促すよう反応します。せめて30分~1時間前には水分以外の軽食は食べ終えておきたいところです。

また、運動直前に大量の炭水化物を取ると反動性の低血糖が起きる場合があるので、直前まで食べることは避けましょう。

以上のことは普段の食事が、量としても内容としても十分であることが前提です。普段の食事で「主食」「主菜」「副菜」「牛乳・乳製品」「果物」といった基本の食事がそろっているか見直してみましょう。

(亀井明子=国立スポーツ科学センター研究員、管理栄養士)