スポーツマインド

第 3回 アマゴルファーの帽子(07年6月号掲載)

プロゴルフのマンシングウェアKSBカップで、杉並学院1年の石川遼が優勝した。15歳8カ月でのプロツアー制覇は、世界最年少記録だそうだ。日本のプロゴルファーのレベルはアメリカやヨーロッパにくらべるべくもないが、快挙に変わりはない。

しかし、テレビでアマチュア選手の参加する試合を見ていていつも不思議に思っていることだが、最近のアマチュア選手はなぜゴルフメーカーのロゴがはいった帽子をかぶってプレーしているのだろう。石川遼も、用具メーカーのタイトリストと、シューズメーカーのフットジョイのロゴのはいったサンバイザーをかぶっていた。

ゴルフのアマチュア選手は、アマチュア資格規則第1条の9項で、ゴルフ用品をタダでもらうことを禁じられている。

「ゴルフの手腕または名声の故に、ゴルフ用品または関連物品の業者から時価を支払わずにゴルフボール、クラブその他のゴルフ用品またはゴルフ用の衣類、ゴルフ靴その他を受けること」

だから、彼らがそれらをタダでもらった返礼にメーカーのロゴのはいった帽子をかぶってテレビに映り、その宣伝に協力しているのだとは思わない。ゴルフショップや試合会場の売店で買った帽子に、たまたまそれらのロゴがはいっていたということなのだろうと思う。

しかし、かつてはプロ選手もいまのようなロゴのはいった帽子などはかぶらず、無帽だった。昔の映像を見れば分かる。ジャック・ニクラウスもトム・ワトソンもセベ・バレステロスもある時期まではかぶっていない。それが、いつごろからかメーカーの宣伝のために金をもらってかぶるようになったのである。彼らは日よけや雨よけにかぶっているのではない。

それと同じことをゴルフ用品も金ももらっていないアマチュアがやって、なぜ好んでメーカーの宣伝をするのだろう。まったく理解できない。

ぼくなら、意地でも無印の帽子を買ってかぶる。

(作家)